下請制度が発達した二つの要因

2011.11.18

なぜ、下請制度が発達したかについては、一般に二つの要因があげられている。一つは建設業の本質、二つ目は建設業の発展の歴史と環境からくるものである。建設業は、受注産業である。工事量は、発注者の動向、政策や経済情勢などに左右される。工事量は不安定な要素を持っている。建設業者が、最大の工事量を基礎に、技術者・労務者を雇い、また、建設機械を所有することは危険負担が大きい。経営上、最大の工事量を前提にした体制は難しい。

[参考]
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このため、下請業者を合理的、有効的に使う必要がある。また、建設工事が同一地域内で行われることが少ないため、固定化した労働力、機械力も負担になる。この面からも下請の必要性が生まれてくる。歴史的背景は、建設業が労務供給業的な色彩が強かったことからきている。労働力は、戦前から戦後の中ごろに至るまで、農村を中心に無限に存在していた。加えて低賃金であった。建設業者は、常用の労働力を確保しておく必要は全くなかった。建設業者は、工事ごとに、まとめ役に労働力を要求すれば簡単に確保できた。この労働力のまとめ役が労務下請の始まりである。その後、この労務下請は、特定業者と結びつき、また専門化し、下請業者として育っていった。力のある業者の中には、元請になるものがあったが、大部分が特定業者と結びつき、重層下請の制度の中に組み込まれたのである。





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