阪神大震災のとき、家屋の倒壊はまぬがれたとしても、家具が倒れ、その下敷きになって犠牲になられた方も少なくありませんでした。それ以後、家具転倒防止用の金具が注目されていますが、この金具は以前から私たちが地震対策用におすすめしていたものです。しかし、地雲対策として家具を考えるなら、いちばん安全なのは、天井いっぱいまで造りつけてしまうことです。やはり阪神大雲災で、家具は倒れなかったけれど、中の収納物がとびだしてきて、けがをした人も多かったのです。
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この場合は、扉のない本棚からの書籍や、開き扉のついた食器棚からの食器などだったといいます。本の場合は、本棚そのものが倒れることがないかぎり、揺れのために本が落ちても命まで失うことはありません。食器戸棚の扉が引き違い戸なら、扉がしまっていれば、地震の揺れで中の食器がとびだすことはまずありませんが、デザインがむずかしいのと、奥行き寸法が戸のすれちがいのためにたくさん必要なので、開き戸が主流です。しかし、観音開きだと、地震のとき、食器が押しだされ、扉が内側からあいてしまい、食器がとびだします。この食器棚は、扉の上と下にレールをつけて、きっちりはめこむ折れ戸にしてあります。外からはかんたんにあきますが、内側からは全体に荷重がかかり、扉はあきません。ひどい揺れで中の食器がこわれても、とびださないかぎり、けがはしません。Kさんのお宅には、もうひとつユニークな収納スペースがあります。それはビールケース入れ。コンロ下の勝手口にもっとも近いところにあります。酒屋さんが大びん20本入りのケースを配達すると、ケースごと、ここに納品します。下にキャスターがついているので、手前にかんたんにひっぱりだせます。また、このスペースの最下段は24本入りの缶ビール箱がそっくりはいります。段ボールの手前の穴から、1缶ずつ取りだせます。